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我孫子市の 脳神経外科,内科,リハビリテーション科,神経内科

脳卒中

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脳卒中の分類

脳卒中とは、突然血管の閉塞、破裂などにより神経症状が発現した状態のこと(=脳血管障害)。年間30万人が新規に発症します。

A. 脳梗塞(動脈が詰まる病気)

脳卒中の76%

1. 脳血栓症

a.アテローム血栓性脳梗塞 脳梗塞の34%

病態:動脈硬化症で細くなった脳の動脈に、血栓が出来て閉塞します。

b.ラクナ梗塞 脳梗塞の32%


ラクナ梗塞

病態:動脈硬化症で細くなった脳の動脈に、血栓が出来て閉塞します。

2. 脳塞栓症

脳梗塞の27%

病態:心房細動により、心臓内血栓が脳に飛んできて脳の太い動脈を閉塞します。

3. 一過性脳虚血発作

病態:動脈硬化部や心臓内の血栓などから微小塞栓が飛んで、末梢動脈に一過性に閉塞します。

B. 動脈が破れる病気

1. 脳出血

脳卒中の15.5%

病態:高血圧症が続いたため、脳の細い穿通枝という動脈の血管壁が変性を起こして出血する(例外として皮質下出血)。

出血部位による脳出血の分類:

  • 被殻出血
  • 視床出血

    左中心付近の白いところが出血部位

  • 皮質下出血
  • 小脳出血
  • 脳幹部出血
2. くも膜下出血

脳の表面を覆う、薄いくも膜の下に出血する病気。ほとんどが脳表を走る動脈瘤の破裂によります。
脳卒中の6.5%。

くも膜下出血の原因:

  • 脳動脈瘤破裂
  • 脳動静脈奇形
  • 原因不明

白く見えるところがくも膜下の出血

脳卒中の予後

A. 死亡率

1980年まで日本の死因の一位でしたが、現在は悪性新生物、心疾患についで第3位。年間12万7千人死亡。
1975年までは脳出血が脳卒中死亡率一位でしたが、その後は脳梗塞が脳卒中死亡の半分以上を占めます。

B. 後遺症

脳卒中有病者(脳卒中後に通院している方):279万人
ADL自立;42%
脳卒中による要介護者は168万人、要介護の原因の一位、23.3%を占めます。
要支援18%、要介護1-3:27%、要介護4-5:13%

1. 高次脳機能障害(認知症、失語、失認、失行、半側空間無視など)

医療法人社団 湖仁会では、介護保険による言語聴覚士による訪問リハビリを行っております。
また、デイサービス虎では、毎週火、金曜日に言語聴覚士による指導を行っております。

2. 運動機能障害(対側の片麻痺、関節拘縮、肩関節亜脱臼など)

ほしの脳神経クリニックでは、関節拘縮に対するボトックス注射療法を予約制で行っております。

3. 感覚障害(対側半身の感覚障害、しびれ、痛み)
4. その他(視野障害、構語障害、嚥下障害、うつ状態など)

C. 脳卒中後の経過

10年間に脳卒中は26%再発
10年間に50%死亡:肺炎23%、脳卒中20%、癌20%、心不全13%

脳卒中の症状

A. 代表的症状

20%以上出現した症状

片麻痺(脳出血、脳梗塞)、構語障害(脳梗塞)、
意識障害(脳塞栓、脳出血、くも膜下出血)、頭痛・嘔吐(くも膜下出血)
感覚障害は10%以下と低いです。

B. 脳塞栓

心房細動患者の脳梗塞発症率は平均5%/年、
85歳以上の脳梗塞の半分は脳塞栓、死亡率34%と高いです。
心房細動の有る人はない人の5-7倍脳梗塞になりやすい(以下の危険因子のある患者はもっと高い)。

  • 脳卒中・一過性脳虚血発作・高血圧症既往
  • 60歳以上
  • 心不全、冠動脈疾患、糖尿病いずれかの合併

症状:典型的には活動しているときに、急に意識障害、片麻痺をきたします。
著名人では、長島茂雄元監督、小渕恵三元首相、オシム監督など。

C. 一過性脳虚血発作

一過性(数分から数時間)に、体半分の脱力、麻痺・しびれ、失語、黒内障(片目が一過性に完全に見えなくなる状態)が生じます。

D. くも膜下出血

何時何分に頭痛が出現した、などと突然の頭痛、意識障害が出現します。

死亡率30-40%、後遺症が残る率40%。
危険因子:喫煙、高血圧症

脳卒中の予防

A.脳卒中の一次予防(まだ脳卒中になったことがない人の予防)

1. 高血圧症

高血圧症患者では降圧療法が推奨。140/90未満。
日本の研究で収縮期血圧160以上の脳梗塞発症リスク3.46倍、拡張期血圧95以上では3.18倍。
拡張期血圧95以上では、脳出血の相対危険度が40-59歳で9倍、60歳以上で3.4倍。

2. 糖尿病

糖尿病患者では、高血圧症の厳格なコントロールが脳卒中発症予防に推奨。
日本での耐糖能異常による脳梗塞の相対危険度は、男性1.6倍、女性2.97倍。

3. 喫煙

欧米の研究では脳梗塞発症リスクを2-4倍高くします。

4. 飲酒

大量飲酒を避けます。
1日3合以上の飲酒の相対危険度は、脳梗塞1.7倍、出血性脳卒中3.4倍、全脳卒中1.9倍。
1日1合以下の飲酒では脳梗塞リスクが下がります(0.8倍)。

5. 無症候性頚動脈狭窄

高度(70%以上)の患者には、最善の内科療法に加え、熟練した施設での頚動脈内膜剥離術が推奨。近年では、頚動脈ステントも保険適用となりました。
MRAよりもエコーのほうが敏感に病変をとらえる事が出来ます。

6. 当院での脳卒中一次予防
  • 頭部MRI、MRA、頚動脈エコーで、ごく軽度の異常が見られたら飲酒、タバコ、食事、運動などの生活習慣を見直してもらいます。
    高血圧症、糖尿病、脂質異常症の治療をしていなければ、勧めます。
  • 軽度の異常であれば、1に加え脳循環改善剤、末梢循環改善剤を内服してもらいます。
  • 中等度以上の異常があれば、1、2に加え抗血小板剤を投与します。

B.脳卒中の二次予防(脳卒中になった人の予防)

脳梗塞患者の脳卒中再発率(東京済生会中央病院):
  1年8.5%、2年14.1%、3年20.0%、4年26.1%(脳梗塞21.5%、脳出血4.6%)

1. 高血圧症

降圧療法が推奨(30%減少)。

少なくとも140/90未満に下げる。従来血圧を下げすぎると再発率が上昇するといわれていましたが、近年再発率が上昇しない、という報告が多くなりました。
PROGRESS試験:コバシルと利尿剤で血圧を下げると、脳卒中の再発率が28%減少しました。

2. 糖尿病

PROacitive試験:血管病変を持つ2型糖尿病に対し、アクトスは脳卒中再発率を47%減少---アクトスによる糖尿病治療は、脳梗塞再発に有効。

3. 脂質異常症

SPARCL試験:冠動脈疾患のない発症半年以内の脳卒中患者で、LDL100-190の患者に対し、リピトール1日80mg内服。5年間で脳梗塞は16%減少、脳出血は0.9%増加。---高容量のスタチン系薬剤は脳梗塞再発予防に有効。
JELIS試験:メバロチン+エパデール投与群では、メバロチン投与群より、5年間で脳梗塞再発が20%抑制されました。

4. 飲酒と喫煙

少量飲酒、禁煙が再発率を低下させるか否かは十分な科学的根拠がありません。

5. 心房細動

弁膜症を伴わない心房細動(NVAF)を持つ患者では、ワーファリンが有効(50%減少)。納豆、パセリ、抹茶などのビタミンKを多く含んだ食事をとると、効果が減弱します。
近年では、プラザキサ、イグザレルト、エリキュースという内服薬が認可されました。ワーファリンのような食事制限や用量調節の必要性がありません。

6. 非心原性脳梗塞の再発予防

抗血小板薬の投与が推奨。
アスピリン75-150mg/日、プラビックス(A)75mg/日、プレタール200mg/日、パナルジン200mg/日。
ラクナ梗塞の再発予防にも、抗血小板薬が推奨。ただし十分な血圧コントロールを行う必要があります。

a.アスピリン 脳梗塞患者の脳卒中再発予防(5年間)

  アスピリン 偽薬
脳出血 2.6% 1.2%
脳梗塞 16.8% 21.4%

b.プラビックス

CAPRIE TEST:脳梗塞、心筋梗塞既往患者で、脳梗塞、心筋梗塞または血管死の発生率(3年)。
  プラビックス 20.4%(14.9%相対リスク低下)、出血も少ないです。
  アスピリン 23.8%

c.プレタール200mg/日

CSPS TEST:偽薬に比べ、41.7%脳卒中再発低減、特にラクナ梗塞の再発予防に有効。
CSPSII:プレタールはアスピリンに比べ、年間脳卒中発生率を26%減少。脳梗塞は差がなく、脳出血63%、クモ膜下出血50%、消化管出血57%少なかったです。

抗血小板薬の副作用

アスピリン   潰瘍、腎障害、出血(消化管、脳など)
プラビックス  発疹、下痢、好中球減少、血小板減少
プレタール   頭痛、動悸、頻脈
パナルジン   発疹、肝障害、好中球減少、特発性血小板減少性紫斑病

抗血小板薬の休薬による脳卒中

出血時の処置が容易な処置・小手術(抜歯など)では、中止しないことが望ましいです。
生検を含む消化管内視鏡検査:アスピリン3日前、プラビックスとパナルジン5日前、プレタール2日前中止。

出血時の処置が容易でない処置(ポリペクトミー、胃ろう増設、開腹手術など)

アスピリン7日前、プラビックスとパナルジン14日前、プレタール3日前中止。

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